読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

忘れるためのなぐりがき

短編小説や、映画・アニメの感想を書いています。

雑な感想:『約束のネバーランド』11話(週刊少年ジャンプ2016年10月31日号)

新たな仲間2人をテスト、それぞれに別の情報を流す。果たして、ママの内通者は誰?

※ネタバレあります。

先週、食用人間を育てるファームであった孤児院から脱出するために、「計画に主人公トリオ以外の年長者を引き入れ、チームに分かれて脱出する」「脱出時にママとシスター・クローネのことは敢えて殺さない」「脱出決行は10日後」と決めた主人公トリオ。

今週はその第一段階として、主人公トリオ以外の年長者、ドン(男)とギルダ(女)を計画に引き入れます。その際、2人が万が一ママの密通者だった場合に備え、脱走目的や次の作戦について、偽情報を流すことに。

f:id:newladyrossa:20161018003148j:plain

「施設を出た子どもは人身売買されている(※本当は食用として殺される)」と聞き、冗談だと受け取るドン。

f:id:newladyrossa:20161018003247j:plain

対してギルダは、薄々その予感を持っていたこと、近頃エマの様子がおかしいと思っていたったこと等を告白し、エマと打ち解けます。

f:id:newladyrossa:20161018003424j:plain

f:id:newladyrossa:20161018003537j:plain

ちなみに、偽情報に使ったのは”脱走に使うロープの隠し場所”で、ドンには「ノーマンのベッドの裏」、ギルダには「2階トイレの天井裏」という情報が伝えられました。

f:id:newladyrossa:20161018003611j:plain

 

……さて。

ここまで今作を読まれた方にはお分かりのように、前々から主人公トリオの行動をどことなく静観する描写が登場したギルダ。彼女の反応は、やっぱりミスリードでした。

f:id:newladyrossa:20161018003502j:plain

計画の話を聞き、エマと打ち明けた後の真夜中、そーっとベッドを抜け出しがギルだが向かった先は、ママの部屋の前。主人公トリオから教えられた偽情報「2階トイレの天井裏にロープがある」をママに教えるためでしょうか、部屋の扉の前にメモを落としたギルダ。そして直後、一体全体どういうわけだか、廊下でシスター・クローネに捕まる……。

……が、ここで「グレーだったギルダは黒だった」だけで終わらせないのが、今作の魅力です!

f:id:newladyrossa:20161018003757j:plain

ラスト1コマ。不敵の笑みを浮かべたママが開いたメモには、「ロープはノーマンのベッドにある」と書かれていました。その情報を知っているのは、ギルダではなくドンのはず。つまり、ドンもまたママの密通者だったのでした!
(ドンが自分で直接ママにメモを手渡したのか、それとも、ドンが得た情報を、ギルダが自分が聞いた情報と共にママに流したのか、現時点では判明しませんが。)

「エマと打ち解けたギルダがやっぱり黒だった」だけでなく、「計画を聞いてパニックになったドンもまた、やっぱり黒だった」とミスリードが2つあるのが、大変失礼ながら「良く出来てるなぁ……」と、思わず感心してしまいました。しかも、比較的簡単な「ギルダ=黒」に気を取られ、後者の「ドン=黒」については、よっぽど意地悪な読者でない限り、どんでん返しと感じることでしょう。そのギルダにしても、正体が大まかに判明した代わり、ママと敵対している(た)はずのシスター・クローネに強引に話しかけられたところで終り、謎(読者の興味)が尽きません。
世界観についてはどことなく既視感のある今作でしたが、毎週毎週ひっぱる技術はさすが天下の少年ジャンプだなぁと、ここ3週間くらい特に思う次第です。

 

上記以外に今週特筆すべきことは、優しい頭脳派ノーマンと、ニヒルな頭脳派レイの間に、小さな対立が生まれたということでしょう。
先週以来、エマへの恋心を改めて確認し、脱出へのヤル気を高めたノーマンは、キレキレの頭脳を活かし「新しい仲間には偽情報を教える」「脱走決行は(自分たちもママも不可能だと思っている)10日後にするからこそ、裏をかける」等、有効かつリスキーな計画を次々に打ち出したことが印象的ですが、レイはやや不服なようです。

f:id:newladyrossa:20161018003107j:plain

9話で明かされたレイの弱点「判断が早い分、諦めも早い」すなわち、頭がいい人ほどやってみる前から「それ、無駄だよ」って言いがち……という伏線が、効いています。

 

なお今週のサブタイトルは、11話にして初めて「内通者①」という、ナンバリングされたものでした。今週動き始めた2つの対立、主人公トリオ vs ドン&ギルダ、ギルダ vs シスター・クローネの行方は果たして。
来週「内通者②」(予想)が楽しみです。