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忘れるためのなぐりがき

短編小説や、映画・アニメの感想を書いています。

雑な感想:『ジャングル・ブック』 ドキッ!成年オス2匹の子育て日記☆…ではなかった

映画

掟を守ろう。

※がっつりネタバレしてます。未見の方はご注意ください。

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モーグリが、人間ならではの戦い方でシア・カーンを倒してジャングルに平和を取り戻し、狼の群れに無事戻るという勧善懲悪ハッピーエンド。「え、モーグリはそれでいいの!?」と虚を突かれた。良く捉えれば「人間なら人間と暮らすべきだろう」という観客の固定観念に挑戦し「ジャングルに暮らす人間だっていていいんだ!」という多様性への目配せだと言える一方、「もし実写版があたったら、アニメ版の肝であった”モーグリの成長(=ジャングルとの別れ)”は次回作でやりましょう」という商業的な思惑を感じないでもなかった。勧善懲悪に帰結したせいで、どこか軽い印象を受けてしまった。

・狼の掟に対し「プロパガンダ」という否定を入れながら、結局は狼の掟にモーグリを帰らせる。マイノリティ(モーグリ)に合わせて法律を柔軟に改善しつつ、社会の平和のために皆は法律ちゃんと守ろうぜ、ということか(敵役シア・カーンも、モーグリから人間としての人生を奪ったヤツというよりジャングルの掟を破るいけないヤツという面が強調されていた気がするし)。この映画を観た子どもが、「動物楽しい~~!!!」以外にどういう感想を持つか気になる。

・誰一人(匹)傷つかないジャングルは、ユートピアすぎて物足りない(子ども向け映画に望んじゃいけないことだけど)。傷や死体の表現がもうちょっと欲しかった。最後の大乱闘を動物の姿がよく見えない夜の時間にしたり等、残酷表現を回避するための工夫が巧みなのが、憎い。

・あとは、レヴェナント見た時も思ったことだけど、大自然を臨場感満点に映す映像でカメラに水滴が付く演出やめてほしい(カメラの存在を思い出させないで……)。

・以上モヤモヤするところはあったけど、主役の男の子はブルーシートでの演技とは思えないくらい魅力的で、彼がジャングルを飛び回る姿はとても美しかった。合成技術やば!!!人間ならではの戦い方(機転)でピンチを次々切り抜けていくのも小気味よさがあった。

 

「少年以外全部CG」ってキャッチコピー、すごく(≒ヤバく)ないですか?