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忘れるためのなぐりがき

短編小説や、映画・アニメの感想を書いています。

自作短編「フラペチーノ・ガール」

「はい、少々お待ちください。……杉原さん、大正エンターテイメントさんから今度の取材についてお電話です。」
「大正エンターテイメント?それ、たぶん霧島さん宛だよね?霧島さん、今ちょっと外出ちゃってるんだよね。部長も外回りで今日はもう帰ってこないし。あ、でも、もしかしたら4時過ぎに戻ってくるかな?」
「とりあえず、社員さんの誰かいますか、ってことみたいなんで、杉原さん電話変わってもらえます?」
「僕ちょっとわかんないんだよねぇ。」
「じゃあ、かけなおしてもらいますか?」
「それもマズいかなぁ……どうしよう。」


「あっくん、ごめん、ちょっとお腹痛くなってきたからサ、こたつの温度あげてくんない?」
「え、あ、うん。大丈夫?」
「だいじょうぶー。たぶん、生理痛。」
「……あのさ、家、帰る?」
「え?」
「俺、どしたらいいかわかんないし……。」
「……わかった、帰るわ。」


「お父さんー、またサユリが靴散らかしてるんだけどー。いい加減怒ってよ。」
「えー?お母さんは何て言ってるの。」
「私とかお母さんが何回も注意してるんだけどサ、全然聞かないの。」
「気付いた人が直せばいいじゃないか。」
「そういう問題じゃなくない?大体、お小遣いぜーんぶ服とか靴に使ってサ、買ってきた服を全然片付けないんだよ。いつもお母さんが片付けてんだもん。 」
「お小遣いをどう使おうと、本人の自由だしなァ。」
「お父さんがそうやって甘やかすから、サユリも我がまま放題なんだよ。」
「そのうち、自分で気付くさ。」


ってことがこの数日で何回もあったから、私もいい加減ブチ切れて、駅前のスタバに智子を呼び出した。


「もうさァ、あり得なくない?みんな、「俺わかんない、関係ない」で、何もしようとしないんだもん。結局私がサ、社員さんの代わりに対応して、ロキソニン買って家で飲んで、大学1年生に「オバサンは黙って」とか言われるんだよ。2個しか歳違わないっつーの!ヤんなっちゃう。」
「わかるわかる。そういうさ、責任取ってくれないやつ?一番イライラするよねェ。」
「将来結婚するならサ、もう顔とか仕事とかなんでもいいから、いざって時に頼りになる人がいいよ。うん。」
「じゃあさ、すごい頼りになるチビデブオヤジと、何もできない佐藤健だったら、どっちがいい?」
「そりゃ、佐藤健。」

ギャハハハハ。

今年の桜フラペチーノ、去年より味が薄いような気がしなくもないけど、スタバの店員さんはみんなカッコいいから 「ま、いっか」って思った。